自作 mT管5球スーパー(2018年6月2日)の修復 

真空管式スーパーラジオ徹底ガイドを見て、組み立てたというラジオです。
本に記載されている回路図は下記です。

この回路はもっとも省略の少ない 標準的スーパーとしては本格的な回路です。
普通は 相当部分が省略されています。






送られてきた シャーシ内部の配線

正直 あっと驚きました、アンプなら何とか動作するかもしれませんが、ラジオでは問題があります。



率直に言って配置が酷いです。

高周波信号は最低でも455KHzですから、配線すれば良いというものでは有りません。
配線を近接して並べると 配線間が接続していなくとも隣の配線に信号が移るのです。
プレート側からグリッド側に信号が漏れると 発振を起こします。
(配線間で電波が飛び移るのです)

最終的に修正しましたが、検波段のIFTの配線(X印で示す)など、無茶苦茶に迂回しています。
6BA6のプレート回路があちこち引き回されていると、これがアンテナになり、6BA6のグリッドに帰還するのです。
これでは正常に動作しません。



真空管式スーパーラジオ徹底ガイドの98ページの一部を下記に紹介します。



今回のラジオは上記「真空管式スーパーラジオ徹底ガイド 98ページの記載を無視しているのです。

まずIFTの向き

2個とも方向が調整に困る方向に組み込まれています。
これでは組み立てても調整ができないのです。
調整穴は空きがある方向に向けてください。
しかも 配線が最短距離になるように、配置も非常に拙いです。
できれば6BA6を挟むように組み込むとよいでしょう。
今回の場合は離れすぎです。



シャーシ内部の配線の様子。

ビニール線で配線図どおり忠実に接続した感じになっています。
低周波信号だとこれでもなんとか動くでしょうが、RF(IF)信号ではそうはゆきません。

配線も特に太い線が使われていますが、不必要に太い線は使わないほうが無難です。
隣の端子と接触しそうな部分もあります。

STやGT管なら太くても端子は見えるのですが、mT管の場合は困ります。
ヒーター電流が多く流れる トランスと6AR5の間くらいは多少太くてもよいが、信号回路は0.6mm(芯線)くらいで充分です。

部品配置や配線が電気的に接続さえすれば、いくら長くても正常に動作するという前提で組み立てられている感じがします。
この考え方はやめたほうがよいでしょう。

真空管ソケットの端子がテスターであたれるような配線が望ましいです。
そうでないと 故障時対応に苦労します。

このような配線は隣の端子と接触しやすい、ご注意。




修理後のシャーシ内部

むやみに太い線が使われているので、真空管ソケットの端子が見えず 切り分けに苦労しました。

配線間違いが沢山あり、特にIFT間の配線が混乱していました。
初段と検波段の配線がこんがらがっていたいたようです。

真空管ソケットは6BE6 6BA6 6AV6とも 180度回転させたほうが良さそうです。
すべて配線が遠くなるような配置です、これは拙いです。
また IFTは90度回転させ 調整の窓が真空管の無い方向に向けたほうがよいです。

さらに配線間違いではありませんが 太い線が長々と余裕を持って配線されているので、
発振を起こして正常に動作しません。
これも修正しました。
本来なら 上記のようにソケットの向きも変えたほうがよいのですが、とてもそこまではできませんでした。
配線を一部 変更しても まだ発振するのでIFTに200KΩでダンプして、発振を止めました。

本来なら IFTの位置も修正すべきです。 



なお最初IFT周りの配線に間違いが多かったが この部分の画像を下記に示します。
この時点では発振対策をしていないので 検波段のIFTの配線は最終版と少し違う。

受信できるようになったが、発振が止まらないので修正したもの。



最初の修理状況です。

後刻 検波段のIFTの配線を交換(太くて長すぎ)した際 
ケミコンが邪魔なので、位置を変えた。
この時点ではIFTの配線は変更なし。
この状態で発振気味ながら受信できた。

調整

パディングコンデンサーの最初は330PFは組み込まれていましたが、これでは容量が小さすぎるので、
まず430PFを組み込んでみました。
ところがまだ低いほうが受信できません。
次に100PFを加えて(530PF)試験してみると、低いほうで 500KHzになるので、
最終的に430PF+47PF としました。
これで525kHzから受信できます。




次に1422KHz(JORF)を受信して 信号が最大になるようにトリマを調整しました。
ただ残念ながら 最大まではゆきません、トリマを最大に緩めても駄目でした。
ただこれで我慢できる範囲なので、妥協しました。


なお信号の最大値はマジックアイもありませんので、6BA6のカソード電圧を測定して調整します。
電圧が低くなったときが最高感度です。


ACコードの引き出し口

シャーシに穴を開けて そのままACコードを引き出すのは危険です。
特に 自作品の場合 シャーシにバリが出ているので注意が必要です。
必ずゴムブッシュを使って引き出してください。



このようにゴムブッシュをいれて使います(シャーシの外側から見たところ)。



スピーカー配線 不必要な太い配線がして有ります、これは止めた方がよいでしょう。
なおバイパスコンデンサーの配線も裸線です、これは拙いです。
きっちり絶縁してください。
なお本では5KΩになっていますが、7KΩへ変更しました、なお正誤表も参照ください。
http://www.ne.jp/asahi/uchio/tokyo/kobo/super-radio.html#s





2018年6月2日
2018年6月5日:389







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中津

真空管ラジオ