真空管ポータブルラジオ 最終製造時期の製品です。
25mA管を使って、高周波1段増幅付なので 非常に高感度です。
ただ 真空管は製造期間が短かったので 入手は大変でしょう。
単1電池と67.5VのB電池で動作します。
またAC100Vでも動作します。
この場合 真空管が配線図に示されているように2個ごとに並列に接続され、さらに直列接続されます。
うかつに断線させると 相方に過電流が流れ 断線しますので注意が必要です。
UW−115 回路図
部品が詰め込まれていて 回路図と現物との照合が出来合い部分がありました。
回路図では10V 100μFのケミコンが2個使われているのですが、現物からは3個でてきました。
実はV4のバイパスコンデンサー0.1μFの位置に100μFが組み込んであるのです。
この100μFは3個ともすべて同じなので製造時期からと思われます。
製造時の組み込みも大変だったろうなと思うような構造です。
コンデンサーを交換したいのですが 簡単では有りませんでした。
見える場所に有っても 交換は非常に苦労しました。
不具合と思われるコンデンサーを交換したところです。
この状態で受信はできるようになったのですが、なんとなく不安定で時には、
モーターボーディングのような現象まで起きるのです。
ACコードのネジに緩み(プラグ部分)やセレン整流器をシリコンに交換するなどの対策をしました。
勿論 整流電圧が高く出るので その対策も必要です。
さらにケミコンにセラミックコンデンサーを抱かせるなどの対策も。
これで正常に動作するようになりました。
対策に1週間くらいかかってしまいました。
下記画像は最終的に修理が終わった時の画像です。
この後調整し、ケースに収めて修理完了です。
さすがに高周波増幅付です、素晴らしい感度です。
2019年2月10日
radiokobo-all