ナショナル 真空管ラジオ UA−625 の修理
ナショナルの高級ラジオです。
相変わらず配線の劣化に泣かされました。
トランスが生きているかどうかの通電試験さへ危険で出来ませんでした。
下記画像のVRに絡まっているランプ配線をご覧ください。
まずランプ配線をやり直してから試験です。
![](a09/22/DSCF0759.jpg)
ケミコンテスターで試験し、出力管のグリッドのコンデンサーを交換したうえ、通電してみました。
受信は出来るのですが、ハムが酷いのと音量調整がどうもうまくゆきません。
ケミコンも交換し、VRも交換する必要がありそうです。
最終的に費用をかけたくないという依頼主のご希望もあり。VRは分解掃除で対応することにしました。
なんとか実用的には使えるようには回復したと思います。
電源のケミコンは 漏洩電流は大丈夫だったので、リップルが加わる最初のものだけを新品の400V 15μFに交換。
ここで外した20μFは次の段の20μFと 接続し40μFとして利用した。
回路図も参照ください。
本来なら全交換を考慮したのですが、このようにして費用を低減させました。
このようにすると多少リップルが加わらないので古いケミコンにやさしいかも。
![](a09/22/DSCF0769.jpg)
![](a09/22/DSCF0770.jpg)
配線材の劣化、この当時のナショナルラジオ特有の劣化です。
それにしても激しいです、通電試験も恐ろしくて出来ませんでした。
被覆がぼろぼろなので 全部やり直しです。
修理後のシャーシ内部です。
なお音量調整用VRは ガリが酷かったので 取り外し 分解整備した。
修理費用を抑えたかったので このようにしました。
ペーパーコンデンサー類は交換しました。
IFT を455KHzに調整 目盛り合わせ トラッキング調整をして修理完了です。
目盛りは良く合っています。
なお マジックアイは消耗を防ぐために スイッチが付いています。
これが経年変化で使えなくなっていました。
分解するなど対策して 修理でできました。
![](a09/22/DSCF0802.jpg)
マジックアイは暗いですが、微かに光ります、点滅スイッチも付いているので非常に便利です。
実用的にはこれで問題ないでしょう。
下記はマジックアイを接写したところ
![](a09/22/DSCF0809.jpg)
ちなみに新品のマジックアイを組み込んだところ。
![](a09/22/DSCF0811.jpg)
ランプはずいぶん使われていましたので、常時点灯の2個は新品に交換しました。
取り外した豆球は 裏側に入れてありますので、他が断線した時ご利用ください。
なお赤い線部分は高い電圧が加わっています、触ると感電します、充分ご注意ください。
![](a09/22/DSCF0778.jpg)
2017年9月27日
2017年10月11日:009
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