ACアダプターの修理   

ACアダプター 特に4.5Vタイプの物は、入手が難しいです。
故障しても修理して、使いましょう。

経験的に BCLラジオ用のアダプターの故障の殆ど大部分はコードの断線やプラグの不具合です。
写真はソニーの物ですが、同じ電圧のものなら各社の物に使用できます。
ただ注意したいことは、電流値で400mA以上のものは電圧を測定して使用したほうが無難です。
同じソニーでも、電流の多いのもはBCLラジオに使用すると、高い電圧が加わります。
@ソニーの4.5V 500mAの物をプラグを交換して、使用する事がありますが、
この場合ICF-5900に使用すると6V〜6.5V位の電圧になります。
経験的に、すぐ壊れることはありませんが、不気味ですから、注意してください。
A社外品で、良く似た形で充電器があります、これは表示電圧と実際の電圧に大きな差があります。
使用する時は充分注意した方が無難です、最悪 倍くらいの電圧になることがあります。
BBCLラジオ用のアダプターで加えられる電圧は1.5倍くらいまでは、すぐには壊れません。
然し2倍の電圧を加えると、即 破壊します、充分注意してください。



ACアダプターで壊れやすい部分。


壊れる箇所の殆どは、×印の部分です。
特に プラグに近い方が壊れやすいです。
ラジオを動作させて、コードを揺すると、断線箇所がわかることがあります。
修理順序

プラグ側の断線の修理は簡単です。
プラグは一個 数十円で購入できますので、購入して付け替えると良いでしょう。
アダプター金具の外側が+です(東芝のTRYX−1700のみ、外側が−)。
接続を間違えないように、注意してください。







本体の近くで断線している時は、アダプターを分解する必要があります。
お勧めできませんが、こうすれば修理は出来るという見本です。
安全性の保証は出来ませんが、充分注意して工作してください。
基本的にケースの接着を無理やり、壊して分解します。


側面はのり付けされていますので、金鋸で壊します。



分解して、ケースを2個に分解したところ。



断線した部分を短くして、半田付けして修理完了です。
4.5Vのものを例としましたが、当然6Vの物も同じように修理可能です。
内部の部品を壊さないように注意しましょう。

改造ACアダプターの修理。

ソニーで売られている4.5Vのアダプターです、中古品として比較的入手しやすいようです。
ただ5900などで使用する場合、電圧が6〜6.5Vになります。
即壊れることはありませんが、気持ち悪いです。
途中にシリコンダイオードを2本直列に入れると、1.5V程度電圧が下がるので、便利です。



途中にシリコンダイオードを2本直列に入れて、電圧を調整したアダプター。

ダイオードは順方向に 2本入れます。
1A程度のシリコンダイオードを使ってください。
1本で0.7Vくらい低下します。





ソニー4.5V ACアダプタ−の代りは??。

                            無負荷    5900(音量小 約50mA)
AC−110(オリジナル 4.5V 300mA)     5.5V     4.5V強
AC−E455D(4.5V 500mA)          6.5V      6V弱

どうも同じ4.5Vでも電流の多いE455Dはいささか電圧が高いようです。
個体差が有るのかも知れませんが、多少不安です。
もう少し電圧が低いと思ったのですが、予想外でした、残念。

純正品以外を使う時の安全性確認方法

最近純正品の入手は困難です、社外品や同じメーカーでも純正品以外を使用することが多いと思います。
例えばソニーのAC−120だと2割も高い電圧がでます。
表示電圧が同じでも、思わぬ高い電圧が出ます、表示電圧に騙されてはいけません
これは使えるかとの問い合わせをいただく事が多いのですが、現物を送っていただかなければ確認もできません。
自分でやれる簡単な試験方法を提案します。

次のような確認をしてください。
殆どのBCLラジオのSメーターは電池の残量表示も兼ねています、これを利用して確認するものです。
@新品の電池をいれる。
A同調を放送局の無い場所にあわせる、この時のメーターの振れに印をつける。
Bこの位置がラジオに加えて安全な電圧と想定する(恐らく5900の場合5V弱でしょう)。
C同じ同調位置で、ACアダプターに切り替えてみる。
Dこの時のSメーターの指針の位置が同じか、電圧の低い方であれば、このアダプターは合格。
高い方(5900の場合左側に振れた場合)は危険。

家電メーカーの設計経験者ではありませんので、どこまでが安全か正直不明です。
でも新品の電池を入れた時に壊れるような設計は常識的にしないでしょうから、この様に考えてみました。
もう少し安全側に設計されていると思います。

なお電灯線の電圧も多少変動しますので、安全を見てご利用ください。
経験者のご意見をお願いします。
なおこれは5900に限りません、5800でも、クーガシリーズでもアダプターを使う物には共通に応用できます。

現在購入可能なアダプター
4.5V ACアダプター代用品の作り方

スカイセンサー5900などソニーで多用されている4.5VのACアダプターが入手難で多くの方が困っていると思います。
代用品の試作をしてみました、工作に興味にある方、挑戦してみてください。
ただし全て自己責任でお願いします、安全性を保証するわけではありません、念のため。

6〜9V程度のジャンクACアダプターを探してきます。
今回実験したのはハンドクリーナー用充電器 DC6V 700mAのものです。
充電器ですから、実測9Vの電圧がありました、整流しただけ(ケミコンなし)のようです。
コードの途中にこの「アダプター」を挿入します。
使うレギュレーターICはLM317です、これは秋月電子で4個100円(資料つき)で購入できます、他に抵抗2本が最低必要です。
なお充電器なのでリップルが多く、ケミコン1000μFのケミコンと0.01μFのセラミックコンデンサーを付加しました。
出力側に0.1μFのセラミックコンデンサーを付加、さらに入出力間に保護ダイオードを入れてあります。
各自LM317の説明書を読んで工夫してください。





電圧変換アダプター(4.5V安定化電源)基板


写真には放熱器をつけてありませんが、大きな音量で聞くと、
ICが熱を持つのがわかります、小さくても放熱器をつけたほうが無難です。

安全のため保護用のダイオードが出力側から入力側に入れてあります。

出力電圧を決める抵抗は390Ωと1KΩを使う予定でしたが、
手持ちの関係で500Ωと1,200Ωになってしまいました。

なお6Vの安定化電圧を得るには、390Ωと1.5KΩをご利用ください。


アダプターは今回6V表示のものを使いましたが、
これは充電用で表示より高い電圧(軽負荷時:実測9V)が出ます。
LM317自身は入出力差3Vが必要です、
4.5V出力希望時は7.5V以上、6V出力の時は9V以上の電圧のものを選んでください。



上の写真と回路図では制作上の都合で入出力の方向が逆になっています。
(写真の右側が入力、左側が出力)

改造前のアダプターにケミコンがついていないタイプの為、
電圧変換アダプターの入力側に1000μFが入れてあります。

秋月で317を購入すると、説明書が同封されています、よく読んでご利用ください。