5800 5900の修理

非常に使い込んだ5800の修理です。
同調はできるのですが、動きがぎこちないです。
受信も感度が極端に悪いです。


まず5800を分解して、不具合なトランジスターを交換します。
相変わらず この機種のトランジスターは不良が多いです。
今回は6個交換しました。
本当は全数交換すれば、良いのでしょうが、とてもできません。

この状態から ダイアル駆動機構を取り外して、グリスアップします。


シールド板もはずします。
5900のシールド板に比べ、この機種は10倍くらい手間がかかります。
逆に言えば、反省して、5900の設計をしたのかも知れません。

ダイアル駆動機構の不具合。

ダイアルを回すと、異常な感覚でした。
これは油切れの症状で、メカを分解して、注油(グリスアップ)する必要があります。
工数がかかるので、我慢できれば止めた方が良いでしょう。
時に ご希望があれば修理します。


分解すると、油が完全に乾燥していました。
この部分は微動機構の肝心な部分です。
右側に穴が3個あり、ここにボールベアリングが組み込まれています。
左側の溝にダイアル糸がかけられて、バリコンを駆動します。


ダイアルメカを組み立てたところです。
上記軸の写真は、この写真の左側中央に写っている部分です。


角度を変えて写しています。
中央の部分はツマミがついて、同調する部分。
右上は速動と微動の切替レバー。

タイマーは注油をしようとしたのですが、分解できませんでした。
普通は比較的簡単に分解できるのですが、この機種はあちこち割れてどうしようもありません。
無理に分解すると元に戻せなくなるので、諦めました。



この機種は写真は撮影してありませんが、電池に液漏れがあり、―側端子が錆びていましたので、これは交換しました。



先端を交換して オリジナルの状態にしました。
5900の修理

分解して見ると電池室の+側の側面がありません。


左が正常なシャーシ、右側が今回のもの。
予備のシャーシはあるのですが、作業工数が大変なので止めました。



この状態だと、電池を入れた時に、固定できません。


側面に蒲鉾板を入れて側壁にしました。
これで充分使用できます。



ランプボタンも折れていました。
これは素人修理の典型的例です。
キャビネットに入れる時に、折りやすいのです。
中央の針でスイッチを押す仕掛けですから、これではランプがつきません。
スイッチを細工して、ランプがつくように工夫しました。


アンテナも先端が折れていましたので、キャップを被せて危険防止にしました。
ラジオ日経 3925KHzを受信しているところ。

2010年5月16日